電話でのご相談予約はこちら

0120-666-694

平日9:30~21:00/土日祝9:30~18:00

メールでのご相談予約はこちら お問い合わせフォーム 24時間・365日受付

メニュー メニュー

相続の熟慮期間とは? 3か月間に決めるべきことを弁護士が解説

2020年08月26日
  • 相続放棄・限定承認
  • 相続
  • 熟慮期間
相続の熟慮期間とは? 3か月間に決めるべきことを弁護士が解説

京都府の平成30年分の相続税の納税者である相続人数は5770人で前年比約101%と微増ながら、年々その数は増加傾向にあります。その中には、なかなかスムーズに相続が進まないケースもあるでしょう。

たとえば、ふだん親しくつきあっていない親族でも、他界すると突然自分が相続人になってしまうケースがあります。子どもや親のいない人が死亡すると遠くに暮らしている甥や姪が相続人になる可能性がありますし、離婚などの事情で別れて音信不通になっていた親、疎遠な兄弟が死亡したときなどにも「相続人」になるケースが少なくありません。

亡くなった方にどの程度の財産や借金があるのかまったく予想がつかない場合、そのまま相続するのは不安です。「相続放棄」を選択するとしても「熟慮期間」が適用されるのでいつまでも考え中というわけにはいきません。

一定期間内に家庭裁判所で相続放棄しなければ、負債も含めて全部相続せざるを得なくなります。

今回は相続の「熟慮期間」やその間にすべきこと、熟慮期間を延長する方法について、ベリーベスト法律事務所 京都オフィスの弁護士が詳しく解説します。

1、相続における熟慮期間とは

熟慮期間とは、相続人が「単純相続」「相続放棄」「限定承認」のどの対応をするか検討するための期間です。
民法の定める「法定相続人」になると、相続人は基本的に被相続人の資産や負債を全部相続します。このように条件をつけずにすべての遺産を相続することを「単純承認」といいます
ただ、負債を相続したくないケースや遺産トラブルに巻き込まれたくないので相続人になりたくないケースもあるでしょう。そういった方は「相続放棄」すると、一切の資産や負債を相続しません
三つ目の限定承認は「相続した資産の範囲内で負債の支払いを行う相続方法」です。限定承認すると、相続した資産の中から負債を支払い、あまりがあれば相続しますがマイナスになる場合には相続しません

熟慮期間は、上記の「単純承認」「相続放棄」「限定承認」のどれを選択するかを決定できる期間です。熟慮期間を過ぎると相続放棄や限定承認ができなくなり、強制的に「単純承認」が成立してすべての資産や負債を相続することになります。

2、熟慮期間のカウント方法

熟慮期間は「自分のために相続があったことを知ってから3か月」です。基本的には「被相続人が死亡したことを知ったとき」から3か月となります。
被相続人が死亡したことを知ってから3か月が経過したら相続放棄ができなくなって単純承認となります。

ただし、「遺産が全く存在しないと信じており、かつ、相続財産の有無の調査を期待することが著しく困難な事情があって、遺産が全く存在しないと信じることに正当な理由がある場合」には「遺産があると知ったとき」などから3か月をカウントしてもらえます。
たとえば生前被相続人とまったく交流がなく、被相続人の死後に家を見に行ったら賃貸住宅で本人は生活保護を受けていたような場合、通常相続人が「遺産はないだろう」と信じてもやむを得ません。

こういったケースでは例外的に「遺産があると知ったときから3か月以内」などであれば相続放棄を受け付けてもらえる可能性がありますが、認められるための要件は厳格です。

3、相続放棄をすべきか否かを決定するためには

生前につきあいのなかった方の相続人になってしまったら、単純承認するか相続放棄するか迷ってしまうものです。その場合、以下のような基準が参考になります。

・債務超過かどうか
ひとつめの基準は、被相続人の遺産内容が「債務超過」かどうかです。
資産より負債が多い債務超過状態の場合、遺産から負債の支払いができないので相続人が自分の資金で支払わねばなりません。交流もなかった被相続人のために負債を払うのは金銭的にも心情的にも難しいでしょう。財産調査を行った結果、債務超過になっていたら相続放棄するようおすすめします。

・相続トラブルが発生しそうか
他にどんな相続人がいるか、その相続人との関係にも注意すべきです。
たとえば両親が昔離婚しており、その親が再婚して現在新しい妻や子どもがいるとします。その場合、現在の妻や子どもと前婚の子どもが共同で遺産分割協議をしなければなりません。
このような場合、お互いに感情的なしこりもあって相続トラブルが起こりがちです。
めんどうごとに巻き込まれたくなければ熟慮期間内に相続放棄してしまうのも選択肢としてありえます。

・遺産を集中させたい相続人がいるか
相続人が複数いる場合、遺産を集中させたい人がいるかどうかも検討材料となります。たとえば事業承継の事案などでは、「後継者」に資産も負債も集中させたいものです。その場合、他の相続人が全員相続放棄するという方法も考えられます。

・遺産額が多いか、遺産を受け取りたいか
遺産の額が多いか、自分として遺産を受け取りたいかももちろん重要な基準です。
当然ですが、遺産額が多い場合に相続放棄を選択すれば、経済的にはデメリットとなりえます。
他方で、個人として遺産を受け取りたい気持ちがあるなら、無理に相続放棄する必要はありません。

4、熟慮期間が過ぎるとどうなるのか

「自分のために相続があったことを知ってから3か月」の熟慮期間を過ぎると自然に「単純承認」が成立します
単純承認とは「条件をつけずにすべての資産と負債を相続すること」なので、成立したら預貯金や不動産などのプラスの資産、借金や未払い家賃、未払い税金や保険料などの負債をすべて相続します。

債務超過になっている場合、負債の超過分は相続人自身の財産から支払わねばなりません。相続したローンや未払い金が多額過ぎて払えない場合、相続人が自己破産しなければならないケースもあります。また税金や健康保険料などは自己破産しても免除されないので、分割払いなどで払っていかねばならず相続人にとって大変な負担になるでしょう。

熟慮期間内にきちんと「相続財産調査」をして必要に応じて相続放棄しておかないと、不利益がおよぶおそれがあります。とくに被相続人と生前つきあいがなく、遺産の内容がまったくわからないケースでは迅速かつ慎重な対応が要求されます。

5、熟慮期間を延長する方法

被相続人と生前のつきあいがほとんどなかった方などは「資産や負債の状況などまったくわからない」という方も多いでしょう。
そのようなとき「熟慮期間の延長(伸長)」が認められる可能性があります。
熟慮期間が過ぎる前に被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所へ「熟慮期間伸長の申し立て」を行うと、必要性がある場合に限って家庭裁判所の判断により数か月間熟慮期間を延ばしてもらえるのです。

延長された期間内に再度熟慮期間伸長の申し立てをすると、さらに期間を延長してもらえる可能性もあります。

  1. (1)熟慮期間伸長の申し立てが認められやすいケース

    熟慮期間伸長の申し立てが認められやすいのは、以下のような場合です。

    • 被相続人の所有資産が多く負債もたくさんあるなど、遺産内容が複雑で調査に時間がかかるケース
    • 相続人が海外居住で相続財産調査に時間がかかるケース


    一方、遺産内容は極めて単純なのに「相続放棄しようかどうか迷っているので取りあえず期間を延ばしてほしい」などといっても伸長は認められにくくなっています。

  2. (2)熟慮期間伸長の申し立ての注意点

    熟慮期間伸長の申し立ては、必ず認められるとは限りません。申し立てても却下されれば通常通りの3か月の期間で単純承認が成立してしまいます。
    熟慮期間伸長に過度の期待をかけず、できる限り定められた期間内に相続放棄するかどうかの検討をしておくべきです。

    また熟慮期間伸長の申し立ては「熟慮期間内」に行う必要があります。熟慮期間を過ぎると、もはや期間延長の可能性はなくなるので、早めの対応が重要です。

6、相続放棄の方法

「相続放棄する」と決めたら熟慮期間内に「相続放棄の申述」をしましょう。
手順を以下に示します。

  1. (1)管轄の裁判所

    申述を行う裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

  2. (2)必要書類

    • 相続放棄申述書
    • 申述人(相続人)の戸籍謄本
    • 被相続人の住民票の除票(戸籍付票)
    • 被相続人の死亡記載のある戸籍(除籍)謄本


    詳細は、管轄の家庭裁判所に問い合わせて、必要な戸籍謄本を確認しましょう。

  3. (3)費用

    収入印紙800円分と、連絡用の郵便切手数百円分(内訳は管轄の家庭裁判所で確認できます)

  4. (4)相続放棄申述の回答書を書くときには要注意

    相続放棄の申述をすると、家庭裁判所から「相続放棄申述の照会書と回答書」が送られてきます。相続開始後3か月以内に申述を行った場合には、特に難しいことを考えなくても聞かれた通りに書き込んでいけば相続放棄が認められるでしょう。
    一方、その期間を超えてから申述する場合、回答書へ書き込む内容に注意が必要です。書き方によっては「熟慮期間を過ぎている」とみなされて相続放棄の申述が受理されなくなるからです。
    迷ったときには弁護士に相談しましょう。

7、相続問題を弁護士に相談するメリット

  1. (1)熟慮期間や相続放棄に関する適切なアドバイス

    相続人の立場になってしまったら、どうやって遺産の調査を進めたら良いのか、他の相続人との関係で相続放棄した方がよいのかどうかなど悩みがたくさん発生します。
    「自分の場合、いつまでが熟慮期間となるのか正確に知りたい」方もおられるでしょう。
    弁護士に相談した場合、熟慮期間や相続放棄をはじめとする相続関係の諸問題についてアドバイスをもらえるので、適切に行動できて安心です。

  2. (2)相続放棄の手続きを任せられる

    いざ相続放棄の申述をしようとしても、具体的にどうすればよいのかわからず不安がある方も多いでしょう。そんなときには弁護士に手続きを任せると安心です。
    特に「相続開始から3か月」が経過していると、家庭裁判所で厳しく審査されるので、可能な限り弁護士に対応を任せるようおすすめします。

  3. (3)遺産分割協議のサポート

    熟慮期間内に相続放棄しなければ、他の相続人と遺産分割協議を行う必要があります。
    その際、スムーズに進められるように弁護士がサポートします。協議が調ったら弁護士に遺産分割協議書の作成を依頼することも可能です。

  4. (4)他の相続人ともめたときのトラブル解決を任せられる

    万が一、他の相続人とトラブルになってしまった場合、弁護士に解決を任せられます。必要に応じて家庭裁判所で遺産分割調停の申し立てを行って手続きを進めることも可能です。

8、まとめ

自分が相続人の立場になったことを知ったら、早めに相続放棄するか限定承認するか単純承認するかを、熟慮期間内に適切に決定する必要があります。
突然相続人の立場となり対応に迷ったときには、ベリーベスト法律事務所 京都オフィスの弁護士までお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

お気軽にお問い合わせください ご相談の予約はこちら

0120-666-694

営業時間 平日9:30~21:00
/土日祝9:30~18:00

< 24時間受付 >
メールでのお問い合わせ

京都オフィスの主なご相談エリア

京都市中京区、京都市北区、京都市上京区、京都市左京区、京都市東山区、京都市山科区、京都市下京区、京都市南区、京都市右京区、京都市西京区、京都市伏見区、福知山市、舞鶴市、綾部市、宇治市、宮津市、亀岡市、城陽市、向日市、長岡京市、八幡市、京田辺市、京丹後市、南丹市、木津川市、乙訓郡大山崎町、久世郡久御山町、綴喜郡井手町、綴喜郡宇治田原町、相楽郡笠置町、相楽郡和束町、相楽郡精華町、相楽郡南山城村船井郡京丹波町、与謝郡伊根町、与謝郡与謝野町にお住まいの方

月額2,500円で弁護士費用を補償 追加費用0円で家族も補償対象に
ページ
トップへ