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試用期間中の社員を解雇したい! 企業が注意すべき手続きと対処法を弁護士が解説

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2019年11月14日
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試用期間中の社員を解雇したい! 企業が注意すべき手続きと対処法を弁護士が解説

採用面接の際には感じよく振る舞っていたのに、採用した途端に態度の悪さが目立つ……。このような労働者を解雇したいと頭を抱えている経営者や人事担当者もいらっしゃるでしょう。
一般的に、人を雇う際には試用期間を設け、人間性や能力、業務への適性を見極めてから本採用とするケースが多くみられます。このとき、まだお試し期間中だからと簡単に解雇できると考える人もいますが、決してそのようなことはありません。
今回は、試用期間中の解雇に着目し、企業側が気を付けるべき注意点と必要な手続きについて京都オフィスの弁護士が解説します。

1、試用期間中であれば自由に解雇できるのか

はじめに、解雇の原則や試用期間中の取り扱いについて理解しておきましょう。

  1. (1)解雇の基本的な考え方

    まず、解雇は決して簡単にできるものではないと知っておかなくてはなりません。
    労働契約法16条では「客観的合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇は無効」としています。これは判例の積み重ねから成る「解雇権濫用法理」を明文化したものであり、特別な理由のない解雇はできないことを示しています。
    使用者の勝手な都合や選り好みによる解雇はもとより、数回のミスや成績が平均以下であることを理由とした解雇もできません。
    また、労働基準法では解雇が制限される場面や解雇予告についても定めており、解雇権を発動するためにはさまざまな条件が設けられていることが分かります。(労働基準法19条、20条)

  2. (2)試用期間中の解雇にも制限がある

    試用期間中は「解雇権留保付労働契約」と解釈されており、本採用後よりも広い範囲で解雇権が認められています。
    ただし、裏を返せば労働契約にあたる点に変わりはなく、自由に解雇できるわけではないということです。試用期間中の解雇でも、客観的合理的な理由と社会通念上の相当性が当然に求められます。具体的には、採用段階では知り得なかった事実が試用期間中に明らかになり、本採用が客観的に見て難しいような場合のみ解雇が認められることになります。

  3. (3)試用期間「途中」の解雇はさらに難しい

    試用期間中の解雇にも2種類あり、どの時期で解雇するのかによって問題の大きさが変わってきます。
    1つは、試用期間が終わった時点の解雇です。(本採用拒否)
    試用期間中に資質や能力を確認したが本採用にはいたらなかったケースで、解雇権留保付労働契約は通常こちらのケースを想定しています。

    もう1つは試用期間「途中」の解雇です。
    試用期間が3ヶ月のところ、2ヶ月の時点で辞めてもらうようなケースが該当します。試用期間の終了を待たずに辞めてもらうことになるため、試用期間中に見込める成長、改善の余地が全くないような場合に限られます。
    本採用拒否以上にハードルが高く、トラブルに発展しやすい解雇です。

2、試用期間中の解雇で注意すべき点

試用期間中の解雇で考えられる主な理由として、勤務態度不良や能力不足が挙げられます。ここでは、2つのケースに分けて注意点を確認しましょう。

  1. (1)勤務態度不良を理由にする場合

    勤務態度不良とは、遅刻が多い、無断欠勤する、上司や先輩の注意を全て無視するといった様を指します。一見すると分かりやすい理由のようですが、勤務態度の不良は数値化することはできません。
    そこで客観的な事実として明らかにするために、就業規則の服務規律に反しているかどうかの判断が求められます。解雇のためには就業規則の整備が必須だということです。
    そのうえで、必要な指導をおこなっても改善が見られない場合、解雇が客観的に相当であると認められやすくなります。後のトラブルに際して証拠となるように、遅刻の回数や指導状況などを記録に残しておくとよいでしょう。

  2. (2)能力不足を理由にする場合

    まず未経験者や新卒者を雇う場合は、他の労働者よりも能力が劣ることは採用時点で分かることです。
    短期間でいきなり他の労働者と同レベルにまで成長するとは通常考えにくく、使用者は引き続き指導をして育てていくことが当然に求められます。能力不足を分かっていて採用したのだから、それを理由に解雇することは合理性がないわけです。
    そのため、能力不足といえる理由としてはかなり限定されます。たとえば、応募段階で申告されていたスキルが実際は求めるレベルに達していなかった、社会人経験があるにもかかわらず協調性が欠如していたなどのケースです。

    即戦力が期待される中途採用者であっても、試用期間中に結果がでないからといって簡単に解雇できるわけではありません。経験者とはいえ転職による環境の変化に対応するには一定の時間が必要で、仕事の過程や勤務態度に問題がない以上、今後結果につながる可能性はおおいにあるからです。

    このように、能力不足と判断するには相応の理由が必要となります。判断が早急すぎると不当解雇となるおそれがありますので、慎重に見極めるよう注意してください。
    判断が難しい場合には、弁護士など専門知識を持った第三者に相談するとよいでしょう。

3、試用期間中に解雇する際の手続き

使用者として必要な手続きを踏んでこそ正当な解雇であると認められ、トラブルを回避できます。どのような手続きが必要なのかを確認しましょう。

  1. (1)適切な指導と弁明の機会を与える

    試用期間は使用者が労働者を見極める期間であると同時に、労働者を教育する期間でもあります。能力不足や協調性の欠如などがみられた場合でも即刻解雇することはできず、適切な指導、教育をおこなうことが必要不可欠です。
    中途採用者であっても業務の進め方や内容に前職との違いがあることは明らかであるため、必要な指導をしなくてはなりません。
    解雇を検討する段階にあっても、話し合いの場を設けるなどし、本人に弁明の機会を与えた方がよいでしょう。こうした手続きを踏まないと、労働者が「自分は悪くないのに一方的に解雇された」と感じやすく、トラブルに発展するおそれがあります。

  2. (2)解雇予告をおこなう

    労働者は、試用期間中であっても14日を超えて引き続き使用されている場合には解雇予告の対象とされます。(労働基準法21条)
    少なくとも30日前には予告すること、30日に満たない場合には不足日数分の解雇予告手当を支払わなくてはなりません。
    そもそも、たった14日間では本人の資質を判断する日数として短いため、14日以内に決断するといったケースはあまり考えられません。経歴詐称や本人の犯罪行為などごく限られたケースになるでしょう。つまり、試用期間中の労働者を解雇する場合には、ほとんどのケースで解雇予告に留意する必要があるということです。
    なお、試用期間を「有期雇用契約」と考え、試用期間が満了すると同時に自動的に契約を終わらせることはできません。これは、試用期間はあくまでも本採用の前段階にあたる期間であり、期間の定めのない契約と同視されるからです。

4、まとめ

今回は試用期間中の解雇をテーマに解説しました。試用期間中は本採用後と比較し、一定の範囲で解雇しやすい段階にあるといえます。しかし自由に解雇できるわけではなく、慎重な判断が求められます。安易に解雇した結果、裁判で不当解雇が認められ、企業が多大な損害を被ってしまうケースもありますので注意が必要です。
不要なトラブルを避けるためにも、解雇の判断に迷った場合には弁護士へ相談することをおすすめします。ベリーベスト法律事務所 京都オフィスでもご相談をお受けします。労働問題に詳しい弁護士が親身に対応しますので一度ご連絡ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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