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受遺者とは? 相続人以外に遺贈を行う場合の注意点

2021年05月31日
  • その他
  • 受遺者
受遺者とは? 相続人以外に遺贈を行う場合の注意点

人口動態統計のデータによると、2019年10月から2020年9月までの京都市内における出生数は9548人、死亡数は1万5229人で、5681人の自然減となりました。
2727人の社会動態減を併せると、合計8408人の人口減少となっています。

民法で定められる法定相続分にかかわらず、被相続人となる方は、遺言によって自由に財産を贈与(遺贈)することができます。このとき、遺贈を受ける人を「受遺者」といいます。

実際に遺贈を記した遺言書を作成する場合には、受遺者の権利内容や注意点などを踏まえて、受遺者となる人がトラブルに巻き込まれないように、事前に対策を練っておくとよいでしょう。

この記事では「受遺者」について、受贈者や相続人との違いなどを踏まえて、ベリーベスト法律事務所 京都オフィスの弁護士が解説します。

(出典:「人口動態・人口移動」(京都市統計ポータル))

1、受遺者とは?

「受遺者」とは、遺言によって遺産を贈与された人をいいます

遺言者は、遺言の中で遺産の配分を指定することにより、財産の全部または一部を処分することが認められており(民法第964条)、この財産処分を「遺贈」といいます。

遺贈を受けた受遺者は、遺言の内容に従って遺産を承継する権利を有します。
なお、受遺者は遺贈を放棄することも可能です(民法第986条第1項)。

2、2種類の受遺者について|特定受遺者と包括受遺者

遺贈には「特定遺贈」と「包括遺贈」の2種類が存在し、受遺者についてもそれに対応して「特定受遺者」「包括受遺者」の2種類があります。

  1. (1)特定受遺者とは?

    特定受遺者とは、対象となる財産を特定した遺贈(特定遺贈)を受けた者をいいます。

    <特定遺贈の例>
    • ○○所在の土地をAに遺贈する
    • ○○銀行○○支店○○(被相続人の氏名)名義の普通預金口座に預託されている金1000万円をBに遺贈する


    特定受遺者は、特定遺贈の内容に従って、特定された遺産をそのまま承継することになります。

  2. (2)包括受遺者とは?

    包括受遺者とは、対象となる財産を特定せずに、相続財産に対する割合などを示して包括遺贈を受けた者をいいます。

    <包括遺贈の例>
    • 遺産のすべてをCに遺贈する
      →Cが包括受遺者
    • 遺産の4分の3をDに、その余の遺産をEに遺贈する
      →D・Eが包括受遺者
    • ○○所在の土地をFに、その余の遺産をGに遺贈する
      →Gが包括受遺者(Fは特定受遺者)


    包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有するものとされています(民法第990条)。

  3. (3)遺産分割協議に参加するのは包括受遺者のみ

    特定受遺者と包括受遺者の最大の違いは、「遺産分割協議に参加するかどうか」の点にあります。

    特定受遺者は、あらかじめどの財産を承継するかが決められているので、遺産分割協議に参加する必要がなく、その権利もありません。

    これに対して包括受遺者は、承継できる遺産の相続財産に対する割合が定められているのみであり、具体的にどの遺産を承継するかについては、これから決める必要があります。
    したがって包括受遺者には、相続人と同様に、遺産分割協議に参加する権利が認められています(民法第990条)。

    もし遺言書の中に包括遺贈を行う旨が記載されている場合、包括受遺者を含めた遺産分割協議を行わなければ、遺産分割が無効になってしまうので注意が必要です。

3、受遺者と受贈者の違いについて

「受遺者」と似ている法律上の概念として「受贈者」があります。

受遺者と受贈者は、どちらも被相続人から財産を譲り受けた者という共通点がありますが、法律上は別の概念であり、適用されるルールにも違いが生じます。
以下では、受遺者と受贈者の違いについて見てみましょう。

  1. (1)受遺者=遺言による贈与を受けた人

    「受遺者」とは、前述のとおり、遺言による贈与を受けた人をいいます。

    遺言による贈与の場合に特徴的なのは、遺言は単独行為であるため、受遺者側の同意があるわけではないという点です。
    したがって、受遺者には遺贈を承認するか、放棄するかの選択肢が認められています(民法第986条第1項)。

  2. (2)受贈者=贈与契約に基づき生前贈与または死因贈与を受けた人

    これに対して「受贈者」とは、贈与契約に基づいて被相続人から贈与を受けた人をいいます。

    受贈者に対する贈与には「生前贈与」と「死因贈与」がありますが、いずれも被相続人と受贈者の間の贈与契約に基づく点は共通しています。

    • 生前贈与:被相続人の生前に行われる贈与
    • 死因贈与:被相続人が死亡したことを停止条件として行われる贈与


    贈与契約は、贈与者と受贈者の意思の合致によって締結されます。
    よって遺贈とは異なり、受贈者には必ず贈与に関する同意があることになります。
    そのため、受贈者側が贈与対象の遺産の承継を拒否するためには、贈与契約上の解除事由に該当するなどの特段の事情が必要です。

  3. (3)贈与には遺贈と異なり形式に関する制限がない

    遺贈の場合、民法において定められる「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」のいずれかの方法によって行うことが義務付けられています(民法第968条以下)。
    なお、民法上の形式要件を欠いた遺言は無効となってしまいます。

    これに対して生前贈与・死因贈与については、契約締結の形式について法律上のルールは存在しません
    したがって、任意の形式の書面によることも、口頭で贈与の合意をすることも可能です。

  4. (4)受遺者と受贈者では不動産取得税・登録免許税の負担が異なる

    遺贈と死因贈与は、被相続人の死亡をきっかけとして遺産が承継されるという共通点があります。

    その一方で、不動産を死因贈与の対象とする場合、遺贈の場合よりも不動産取得税・登録免許税の負担が重くなってしまうことに注意が必要です

    遺贈・死因贈与それぞれの場合について、不動産取得税・登録免許税の税率は以下のとおりとなっています。

    不動産取得税 登録免許税
    遺贈 法定相続人に対する遺贈の場合は非課税
    (それ以外の場合は、不動産の価額の4%)
    不動産の価額の0.4%
    死因贈与 不動産の価額の4% 不動産の価額の2%


    遺贈と死因贈与のどちらの形式で譲り渡すか迷っている場合は、上記の税負担の違いも踏まえて、どちらの方法が適切であるかを判断しましょう。

4、包括受遺者と相続人の違いについて

包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有するとされていますが(民法第990条)、もともと法定相続人であった者と包括受遺者の間では、以下に挙げる違いが存在します。

  1. (1)包括受遺者の代襲相続は不可

    兄弟姉妹以外の相続人が死亡などによって相続権を失った場合には、相続人の子どもによる「代襲相続」が認められています(民法第887条第2項、第3項、第889条第1項)。
    代襲相続人は、もともとの相続人と同等の相続分によって、遺産を相続することができます(民法第901条)。

    これに対して、被相続人(遺贈者)の死亡以前に包括受遺者が死亡した場合には、包括受遺者の子どもによる代襲相続は認められません
    もし被相続人の死亡以前に包括受遺者が死亡した場合、遺贈は効力を生じないものとされています(民法第994条第1項)。

  2. (2)他の相続人が相続放棄をしても、包括受遺者が承継する遺産は増えない

    一部の相続人が相続放棄をした場合、放棄された相続分は、残りの相続人が引き継ぐことになります。

    このとき、相続人以外に包括受遺者がいる場合でも、包括受遺者が承継する遺産の割合はあらかじめ決められているので、相続放棄によって包括受遺者の承継分が増えることはありません

  3. (3)包括受遺者に対する相続税の課税について

    遺産を相続・遺贈・贈与によって承継した者に対しては、相続税が課税されます。

    相続人および包括受遺者は、遺産総額をベースとして計算された相続税の総額を、おのおのの相続分等に応じて按分して負担することになります。
    相続税の総額を計算するに当たっては、以下の基礎控除額を遺産総額から控除することが認められます。

    相続税の基礎控除=3000万円+600万円×法定相続人の数


    包括受遺者が法定相続人ではない場合、包括受遺者を相続税の基礎控除額を増やすための頭数としてカウントすることはできません

    また、包括受遺者が被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫を含む)および配偶者以外の者である場合には、当該包括受遺者の相続税額が2割加算される点に留意しておきましょう。

5、まとめ

遺言で相続分を指定したり、特定の財産を贈与する旨の規定によって、法定相続分にかかわらず誰にでも財産を承継させることができます。

遺贈を受けた人(受遺者)は相続人に準じて取り扱われますが、相続人と異なる取り扱いがなされるポイントも一部存在するので、遺言を作成する前に遺贈のメリット・デメリットなどについて正確に理解しておくことが大切です。

ベリーベスト法律事務所では、遺言書による生前の相続対策について、依頼者の希望やご家庭の事情に応じたアドバイスを差し上げます。
遺贈を利用した生前対策にご関心をお持ちの方は、ぜひ一度ベリーベスト法律事務所 京都オフィスにご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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