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亡き父の遺言を見つけた! 必要となる検認の手続きとは?

2020年08月19日
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亡き父の遺言を見つけた! 必要となる検認の手続きとは?

京都府の平成30年の被相続人数(死亡者数)は26,654人で、相続税が課税される被相続人の数は2,618人となっています。
家族が亡くなった後は、葬儀や死亡届の提出だけではなく、準確定申告などやるべきことがたくさんあります。そうした祭祀や手続に加え、遺産分割を行うために、被相続人の財産(遺産)の範囲を把握することが必要となります。
さらに、遺産の範囲が確定したとしても、それを一体どう分けるのかという問題が生じます。遺品整理をしていて遺言が見つかるということがありますが、遺言は、被相続人の意思を反映したものと考えられるため、遺産の分割について重要な基準となるものです。

遺言があった場合、もしかすると、自分に有利な内容が書いてあるかもしれないから遺言の内容をすぐに見たい、他の相続人が見る前に中身を確認したいと思うかもしれません。しかし、その遺言は勝手に開けてはならず、家庭裁判所において検認という手続きを踏む必要があるので注意が必要です。
検認とは、残された遺族に対して、遺言が存在すること及び遺言の内容を知らせるとともに、遺言書の形状、状態、日付、署名などの、検認を行った時点における遺言書の内容をはっきりさせて、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。

封をされている遺言の中身を早く見たいという気持ちはわかりますが、検認前の開封は禁物です。
今回は、主に被相続人が自書した遺言(自筆証書遺言)を検認する流れや注意点を弁護士が解説します。

1、遺言は勝手に開封してはいけない

遺言は遺産の内容やそれを受け取る人が書かれているので、遺言書が見つかった場合には、すぐに開封したくなるものです。しかし、遺言書は勝手に開封することが許されていません。

  1. (1)開封すると民法の規定で過料に処される

    遺言書の取り扱いについては、民法第1004条1項に、遺言書は、家庭裁判所で、相続人またはその代理人の立ち会いがない限り開封してはならないと定められています。もし、これを破って遺言を開封すると民法第1005条に基づき過料の制裁の可能性があります。

    もともと封がない遺言書の場合は、その内容を見たからといって過料になることはありませんが、遺産相続手続きを進めるためには、封をしている遺言書と同じく家庭裁判所での検認が必要である点にご注意ください。

  2. (2)遺言の内容の有効性が問われる可能性もある

    自筆証書遺言に封をする理由は、その改ざんを防ぐためです。よって、遺言書がすでに開封されてしまった場合は、改ざんされた可能性がありえます。
    もっとも、遺言書を開封したからといって、遺言が無効になるわけではありません。
    自筆証書遺言の場合、封がされていたとしても、日付、自書などの様式不備による遺言の無効、意思無能力による遺言の無効、内容が不明確であることによる遺言の無効など、遺言の開封とは関係ない部分で自筆証書遺言が無効になるケースもありえます。

    検認は、遺言の内容の有効性を確かめる手続きではないため、検認を受けていた遺言であっても、その内容が無効である可能性があることには注意しましょう。

  3. (3)公正証書遺言は検認が要らない

    遺言には、被相続人が自書する自筆証書遺言の他に、次の2種類があります。

    • 公正証書として公証役場で保管される公正証書遺言
    • 秘密証書として同じく公証役場に保管される秘密証書遺言


    この2つの中で、公正証書遺言は検認の必要がありません。

    公証人が遺言者(被相続人)から内容を聞いて作成されていることから、遺言書の内容や形状は、公証人という第三者によってすでに確認されてはっきりしています。また、公証役場では、公正証書遺言の原本が保管され、偽造や変造のおそれは一切ありません。そのため、検認が不要になるのです。
    公正証書遺言の写しが被相続人の住所に保管されていれば、公正証書が作成されたことは明らかですし、写しがなかったとしても、公正証書遺言は、全国の公証役場から遺言が作成されていないかを検索し、調べることができます。

  4. (4)秘密証書遺言は検認が必要

    秘密証書遺言は検認が必要になります。

    秘密証書遺言は、封をした状態のまま、公証役場に遺言を預けるという形をとります。そのため、第三者による遺言書の内容や形状の確認がなされていません。したがって、秘密証書遺言を預けただけでは、遺言書の内容や形状を第三者に確認されていないので、自筆証書遺言と同じく検認が必要となります。

    自筆証書遺言との違いは、書面を全てパソコン作成可能である点です。ただ、手書きではないことから、被相続人本人が作成したことを確かめるすべがないため、後々の相続人間の紛争を避けるという効果が薄く、採用する方も少ないのが現状です。

    秘密証書遺言は、保管した記録が公証役場から発行されているので、公正証書遺言と同じく公証役場に問い合わせます。

2、自筆証書遺言が見つかったら

検認が必要となる遺言書は自筆証書遺言と秘密証書遺言ですが、公正証書遺言や秘密証書遺言は公証役場に保管されているため、被相続人の自宅で見つかる遺言書は、自筆証書遺言の形式が取られていることが一般的でしょう。

  1. (1)どこの家庭裁判所に申し立てれば良いのか?

    遺言書を見つけたらすぐに家庭裁判所で検認を受けてください。検認を受けないうちに開封することも、検認されていない遺言をもとに遺産を分割してしまうことも違法です。

    ここで問題となるのは「どこの家庭裁判所で検認を受ければ良いのか」ということです。

    遺言の検認を受けるべき裁判所は、遺言者(被相続人)がなくなった時点で住んでいた住所を管轄する家庭裁判所です。裁判所には管轄の住所というものが決められています。京都府には以下の家庭裁判所がありますので、管轄エリアなどの詳細はホームページで確認してください。

    • 京都家庭裁判所(京都市左京区下鴨宮河町1)
    • 京都家庭裁判所園部支部(南丹市園部町小桜町30)
    • 京都家庭裁判所宮津支部(宮津市字島崎2043−1)
    • 京都家庭裁判所舞鶴支部(舞鶴市字南田辺小字南裏町149)
    • 京都家庭裁判所福知山支部(福知山字内記9)


    なお、家庭裁判所に申し立てることができるのは遺言を保管している方か、遺言書を発見した相続人です。

  2. (2)検認を受けるためにはどのような書類が必要なのか

    検認を受けるためには、以下の書類を提出します。

    • 申立書
    • 遺言者の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本(相続人を確定させるため)
    • 相続人全員の戸籍謄本(相続人であることの証明)


    これらの手続きが面倒な場合は、戸籍の取り寄せから申し立てまで弁護士に委任できるので、代行してもらうことがおすすめです。

  3. (3)検認が終わるまでは2か月ほどかかります

    検認が終わるまでは、幅がありますが、およそ2か月程度かかります。その間、遺産を処分することはできないので葬儀費用などは手元にある現金で対処するか、例外的に預金の引き出しを認めてもらうことで対処しましょう。

    また、この2か月という期間中も相続放棄や限定承認について、いわゆる熟慮期間がカウントダウンしはじめていることも考慮する必要があります。適切な行動が取れるよう、遺言が見つかり次第すぐに検認を進めましょう。

  4. (4)遺言にはどのようなことが書かれているのか

    遺言に書かれているのは主に次のような内容になります。

    • どの財産を誰に遺贈するか(相続人に与える場合も遺贈と言います)
    • 生命保険の受取人を誰にするか(遺言での変更が認められています)
    • 非嫡出子の認知をどうするか
    • 祭祀(さいし)承継者は誰か
    • 廃除する相続人について
    • 未成年後見人の指定
    • 遺言執行者の指定


    逆に言えばこれ以外の内容が書かれている場合はその部分について、原則、法的効力を有しません。たとえば「次男は〇〇と結婚してほしい」などの文言は、被相続人の気持ちを遺族に伝えるという効果はあったとしても、その効果は法的なものではなく、法的効力は認められません。

  5. (5)遺言書の改ざん、破棄、隠匿をしてはいけない理由

    遺言書を書き換えたり、廃棄したり、隠したりすることは、そもそも相続人となることができなくなる(相続欠格)理由となりかねません。また、場合によっては私文書偽造や文書等毀棄(きき)の罪に問われる可能性があります。遺言の内容がおかしいと感じた場合であっても、遺言書を書き換える等の行為は絶対にやめてください。

3、遺言作成・遺産分割の悩みは弁護士へ相談を

遺言の作成・遺言が見つかってからの遺産分割について気になることがあれば、ぜひ弁護士へ相談しましょう。遺産分割は家庭によってさまざまな様相を見せるため、実績の豊富な弁護士にその対応をゆだねることで、法的視点に基づいた臨機応変な対応に期待ができ、問題の解決につながることが期待できます。

  1. (1)遺言は法的効力があるので念入りなチェックを

    遺言は、単独行為といって相手の合意なしで法的な効力を持たせられます。仮に、相続人が遺言どおりの遺産分割に不満があったとしても、遺言が有効であれば、仮に裁判所の手続を利用して争ったとしても、遺言の内容どおりの遺産分割がなされることとなります。遺言はそもそも無用な争いを避けるために作成するものですから、遺言を作成する際は、その有効性を保つためのチェックだけでなく、相続人の関係性や被相続人に対する貢献なども吟味することが大切です。

  2. (2)自分にとって好ましくない遺言であることがわかったら?

    遺言を確認した結果、相続人にとって好ましくない内容の遺言であったという場合も考えられます。遺言は、相続人全員の合意があれば遺言内容どおりに分割する必要はありません。

    また、自分にとって好ましくない財産(売れない不動産など)を受贈しなければならないケースでは、相続放棄を家庭裁判所に申述すること(民法第938条)または遺贈の放棄(民法986条1項)も選択肢のひとつとなります。
    注意が必要な点は、特定の財産を受け取る特定遺贈の場合は口頭や書面による意思表示により遺贈放棄ができますが(後々のトラブル防止のため、内容証明郵便などの書面によって意思表示をしておくことをおすすめします。)、財産のうちの一定の割合を受け取る場合のような包括遺贈の場合は相続放棄と同じく、遺贈の事実を知ってから3か月以内に裁判所に対して放棄の申述の手続きが必要です。

    一方で、不合理な遺贈で相続人が一銭も遺産を得られない場合もあります。このときは、被相続人の配偶者、子及び直系尊属については、最低限の権利である遺留分侵害額請求権を行使して金銭を請求することができるかもしれません。遺留分侵害額請求については、民法1048条による期間制限がありますので、自分に遺産が相続されなかったことでお悩みの場合は、お早めに弁護士に相談するなどの対応をとられることをおすすめいたします。

  3. (3)遺言に不備があったときは?

    自筆証書遺言に不備があったときは、遺言全体が無効になる場合と部分(不備)だけが無効になる場合があります。どちらにせよ、遺言書に不備があると、無用な争いを避けるという遺言の役割が機能しないこととなり、相続人に迷惑がかかるので注意が必要です。
    もし、遺言書の全てが無効であった場合は、その遺言書がなかったものとして遺産分割をすすめることになります。また、遺言の一部が無効、あるいは遺言に書かれていない財産が見つかった場合は、書かれていない部分についての遺産分割協議が必要になります。

  4. (4)自筆証書遺言についての法改正等について

    2019年1月から施行されている改正民法の規定により、自筆証書遺言は財産目録の部分に限り自筆の必要がなくなりました。また、2020年7月から施行されている「法務局における遺言書の保管等に関する法律」によって、同年7月10日から、自筆証書遺言を法務局で保管してもらうことも可能になりました。自筆証書遺言の法務局保管が認められれば、公正証書遺言と同様に、検認が不要となります。

4、まとめ

遺言書の検認は多少面倒に思われるかもしれませんが、自宅で自筆証書遺言が見つかった場合においては必須の手続きとなっています。
遺言による相続に関しての疑問や悩みがあれば、ぜひともベリーベスト法律事務所 京都オフィスにご相談ください。経験豊富な弁護士があなたの相続をサポートいたします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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