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弁護士が解説! 自社の従業員に合意退職してもらう場合に注意すべき点は?

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2019年07月12日
  • 労働問題
  • 合意退職
  • 京都
弁護士が解説! 自社の従業員に合意退職してもらう場合に注意すべき点は?

京都労働局の発表によると平成29年に労働局に寄せられた相談件数2万4823件のうち自己都合の退職についての相談が1709件と、全体の相談数の15.5%を占めています。さらに、解雇や雇い止め、退職勧奨が合計で1946件なので、合計すると3655件もの退職関連の相談が寄せられているのです。

注目すべきは、自己都合で退職しながらも労働局に相談している労働者の数です。解雇などの会社側の都合でなくても、実は不満を抱えている元従業員が潜在的に存在していることがうかがえます。労働者が、不満を抱えたまま退職してしまうと後々のトラブルを招きかねません。だからこそ、会社側は退職の際は細心の注意が必要になります。

そこで、本コラムでは自社の従業員に合意退職してもらうために注意すべきこと、合意退職の手順などを、京都オフィスの弁護士が解説します。

1、合意退職とは

そもそも、合意退職とはどのような退職の形態なのでしょうか。まずは、合意退職の概要を説明します。

合意退職とは、会社側と従業員双方が合意の上で退職することを指します。基本的には、会社側が退職を提案して、従業員がそれに合意した場合に成立するものです。退職の形態としては、「自己都合」での退職となることが一般的です。

たとえば「従業員の資質」や「会社の経営上の問題」など、さまざまな理由で従業員の退職が必要になるケースがあるでしょう。しかし、会社から「解雇」を通知することは、非常に大きなリスクを伴います。そもそも、労働基準法では、会社側の都合による解雇に大きな制限をかけていますので、正当な事由なく解雇することはできません。

また、正当な事由があったとしても、解雇を通告すると労働者が不満を抱えて労働トラブルが発生しやすい傾向にあります。だから会社としては、従業員に納得してもらった上で円満に合意退職に導くことが望ましいといえます。

2、解雇の種類

次に、解雇の種類を説明します。合意退職は、双方の合意のもとに労働契約を解約するものです。

それに対して、解雇は会社側から従業員に通告することができます。ただし、解雇は無制限に許容されるものではありません。従業員を解雇するためには、従業員側もしくは会社側に正当な理由が必要となります。本項で紹介する条件を満たしていなければ労働問題に発展して訴訟を提起される可能性もあります。可能であれば、従業員に退職してもらいたい場合は、解雇するのではなく、合意退職に導くのが安全といえるでしょう。

  1. (1)普通解雇

    普通解雇とは、社員の業務能力の低さや勤務態度の悪さなどを理由に言い渡す解雇です。たとえば当該従業員が、毎日遅刻を繰り返し、何度も指導をしても改善される見込みがない、無断欠勤が多いなどの場合は普通解雇が可能になりうる状況です。

    ただし、就業規則に解雇できる条件などを明記しているなどの、前提が必要不可欠となります。会社側が普通解雇に値すると判断しても、労働問題化した際に、不当解雇だとみなされるケースもあるでしょう。

  2. (2)懲戒解雇

    懲戒解雇とは、会社のお金を横領した等のように、業務中はもちろん業務外でも従業員が重大な問題をおかしてしまった場合に可能になりうる解雇です。一時は、飲酒運転による公務員の懲戒解雇が問題になりました。

    ただし、明らかに従業員側に問題があったとしても、懲戒解雇に該当しないと判断されるケースもあります。慎重に判断しなければなりません。

  3. (3)諭旨解雇

    諭旨解雇とは、通常であれば懲戒解雇してもよい状況だけど、本人の反省度合いや環境などを考慮して、会社側が従業員本人に退職をすすめるものです。諭旨解雇は懲戒解雇よりも従業員側からすればメリットが多く、退職金等を受け取れるケースが少なくありません。

  4. (4)整理解雇

    整理解雇とは、会社の経営の理由で解雇することを指します。具体的には、人件費削減のためのリストラ施策の一環として、一部の従業員を解雇するものです。

    整理解雇は、完全に会社側の理由での解雇になります。「会社が人員削減をしなければ継続していくことが難しいような状況にあること」、「すでに解雇以外のさまざまな対策をしていること」などの条件を満たしていなければ、行うことはできません。

3、悪質な退職勧奨にならないように注意すること

合意退職してもらうためには、会社側の「退職してもらいたい」意思を伝えなければなりません。しかし、やり方を間違えると「悪質な退職勧奨」と受け取られて、公的機関や弁護士等に相談される可能性があります。労働問題化を回避するためには、悪質な退職勧奨と捉えられない態様で交渉することが必要です。

  1. (1)退職勧奨とは

    退職勧奨とは、企業側から従業員に退職することをすすめて、退職を促すことです。

    つまり、合意退職の前段階として退職勧奨は避けては通れないといえるでしょう。退職勧奨そのものは従業員の自由意志で退職を促すものなので、違法ではありません。ただし、退職をすすめる方法によっては、労働問題化する恐れがあります。

    たとえば、大人数で取り囲んで退職するように強要する、威圧的な態度で退職を求める、長時間にわたって拘束する、などです。また、先述したように解雇の理由が何もないのに、自主的に退職しなければ解雇すると通知することも認められません。

  2. (2)悪質な退職勧奨と受け取られた場合のデメリット

    上記のような明らかに悪質な退職勧奨に限らず、従業員の自由意思を尊重する形で退職をすすめたとしても、従業員側が不当であると受け取るケースが少なくありません。

    たとえば退職した元従業員が労働基準監督署や労働局などに相談して、違法性が認められてしまうと、指導や是正勧告を受けることになります。また、違法性が認められない場合でも、紛争あっせんの手続きに入る、弁護士に相談されるなどの労働問題化する可能性があります。

    そのような事態に陥ったとき、企業側は多くの費用と時間が取られてしまいます。第一に、解雇や退職勧奨には、残業代請求のような時効がないため、問題が長期化しがちです。また、パワハラとみなされるような行為があった場合は、損害賠償請求などの訴訟まで提起され多額の慰謝料や弁護士費用を支払わなければならない状況に陥る危険性もあります。

    なにより、裁判で正当性を争うことになったとしても、判決が出る前の段階で報道されてしまう可能性も考えられます。企業名に傷がついてしまえば、現在の従業員の離職や今後の求人が困難となる可能性は否定できないでしょう。

    そのような事態に陥らないためには、次項以降に解説する合意退職の手続きの流れと注意点を確認し、落ち度を作らないように話を進めましょう。

4、解雇予告手当は必要?

原則として、合意退職は解雇ではありません。したがって、解雇予告手当は不要です。解雇予告手当とは、解雇の予告を労働基準法で定めた期間よりも短い日数で出した場合に支払われるものです。

なお、解雇予告手当が必要になるのは「30日よりも短い日数での解雇を通知した」ときのみに限られます。合意退職を行うために交渉するときは、該当しないように気をつけたほうがよいでしょう。

5、合意退職の手続きの流れと注意点

では最後に合意退職の手続きの流れと注意すべきことを、手順に沿って説明します。

  1. (1)退職勧奨

    まずは、従業員に退職をすすめなければなりません。その際は、悪質な退職勧奨と捉えられないように、最大限注意を払う必要があります。

    たとえば、威圧的な態度を取らない、長時間にわたり執拗に退職を促そうとするなど、退職の強要と思われないような態様で話し合うことを心がけましょう。あとからパワハラや退職強要だったといわれたときに備えて、録音等で証拠を残しておくことも大切です。

  2. (2)退職届もしくは退職合意書を作成し署名捺印する

    従業員の退職の意思は口頭で伝えることが可能で、法的にも有効です。しかし、口頭で済ませてしまうと、あとからトラブルが発生した際に会社側が不利な立場になりかねません。したがって、きちんと従業員が退職に合意したことがわかるように、書面に残しておく必要があります。

    退職合意書は、従業員と会社側が署名捺印するもので、退職届は従業員のみが署名捺印するものです。どちらも、記載した日付と退職日、署名捺印を忘れないようにしましょう。

  3. (3)自己都合退職にするか、会社都合退職にするか

    合意退職は、双方の合意のもとに行われるものです。そのため、自己都合退職になるのか会社都合に退職になるのかが曖昧な部分でもあります。会社側にとってはどちらにしてもそれほど手続きに差はないのですが、従業員は、失業給付の受給可能日数や今後の就職活動に大きく影響を与えます。会社側の都合だけでなく従業員の意思を尊重して、どちらにするかを決定してもよいでしょう。

    従業員にとって、自己都合よりも会社都合のほうが、早く失業給付を受け取ることができるため金銭的にはメリットがあります。しかし、会社都合にしてしまうと転職の際に不利になる可能性があります。慎重に検討してもらうとよいでしょう。

6、まとめ

合意退職は、後々の労働問題化するリスクが低く、企業側にとっては理想的な退職のすすめかたです。しかし、注意しなければ退職強要や不当解雇と捉えられて労働問題化する危険性があります。退職してもらいたい従業員には、従業員の意思を尊重しながら退職について話し合いましょう。

合意退職となる退職のすすめかたや、退職合意書の作成方法に不安がある場合は、労働問題に対応した経験が豊富な弁護士に相談することをおすすめします。ベリーベスト法律事務所 京都オフィスでも相談を受け付けていますので、まずはご連絡ください。御社の状況に即した最適なアドバイスを行います。

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