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早出残業に対応しても残業代はつかないと聞いたが本当? 弁護士が解説

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2019年11月22日
  • 残業代請求
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  • 京都
早出残業に対応しても残業代はつかないと聞いたが本当? 弁護士が解説

労働者を雇用している以上、「労働者に適切な賃金を支払う」ということは、会社に課された最低限の義務です。ところが、その最低限の義務を果たさない会社はあとを絶ちません。たとえば、京都労働局による「労働基準関係法令違反に係る公表事案」によりますと、平成30年1月、労働者1名に、36協定(サブロク協定)の届出を行うことなく、違法な時間外・休日労働を行わせた事業者が、労働基準法第32条違反として送検されています。

労働者が正当な権利として受け取るべき賃金は、基礎賃金と残業代に大別されます。ところが、残業代の未払い事案は依然として多いのが現状です。そのなかでも特に就業時間前の残業、いわゆる早出残業がつかないという声を多く聞きます。

本コラムでは、ベリーベスト法律事務所 京都オフィスの弁護士が、残業代の支払いを請求できる早出残業、残業代の計算方法、そして早出残業に関する残業代を請求する方法について解説します。

1、早出は残業ではないのか

  1. (1)残業代の支払いは会社の義務

    労働基準法第32条では、労働時間は原則として1日あたり8時間、1週間あたり40時間を超えてはならないと規定しています。これを法定労働時間といいます。しかし、業務の繁忙などやむを得ない事情から、会社は労働者に法定労働時間を超過した残業または休日労働を課すことを余儀なくされることがあります。

    この場合、冒頭でご説明しました労働基準法第36条に基づく36協定が締結されていることを前提に、会社は労働者に対して残業や休日労働を命じることができます。ただし、労働者に残業や休日労働を命じた会社には、後述する労働基準法第37条で定められた割増賃金、すなわち残業代を支払うことが義務付けられています。

    この規定に明らかに違反していると認められた会社または経営者あるいは両方には、労働基準法第119条の規定により「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されえます。さらに、残業代不払いの行為が悪質と判断され、その会社が送検された場合は地域の労働局により「労働基準関係法令違反に係る公表事案」として会社名や事案概要が公表されることになりえます。

    適正な残業代の支払いを受けることは労働者の権利です。それと同時に、残業代の支払いは会社の義務なのです。

  2. (2)早出残業は残業代として請求できるのか

    労使を問わず終業時刻を越えて働くことのみを、残業と考える人は多く、なかには残業代を支払いたくないために、「夜は残業せず朝早くきて業務を処理するように」と指示する経営者や管理監督者も存在するようです。

    しかし、始業時刻前に早出して労働することについても、れっきとした残業になりえます。そして、早出した分についての残業代は夜の残業と同様に適性に支払われなくてはなりません。

2、早出が労働時間と考えられるケース、考えられないケース

  1. (1)早出が労働時間と考えられるケース

    労働時間と考慮されるべき早出の残業時間は、早出して出勤した時間から通常の始業時刻まで会社の指揮命令下に置かれていたような場合であることが必要と考えられます。

    たとえば、早出した理由が以下のような場合であれば、残業代を請求することができるでしょう。

    • 会社から早出の指示があった(黙示の指示も含む)
    • 業務遂行上、やむを得ず早出残業をした
    • 顧客対応や会議の準備、作業服などに着替える時間や掃除
    • 参加が義務付けられている始業前の朝礼やラジオ体操
  2. (2)早出しても労働時間と考慮されないケース

    ただし、以下のような場合であれば会社都合の残業とは認められない可能性もあります。

    • 会社や上司が明確に早出残業を禁止していること。
    • 客観的に、早出残業の必要がないといえる業務量あるいは業務内容であること。
    • 早出しても、始業時間までは新聞を読んだりネットを見たりなど、会社の業務と関係のないことに時間を費やしている場合。


    このほか、あなたが労働基準法第41条第2項に定める管理監督者、あるいは裁量労働制の適用を受けているのであれば、深夜労働をのぞき会社に残業代の支払い義務は発生しません。

3、早出残業代の計算方法

早出残業の計算基礎には、法定内残業・法定外残業・深夜残業の3パターンがあります。

基礎賃金に対する割増率はそれぞれ異なります。まずは、残業代計算の根拠となる証拠をそろえたうえで、以下の3パターンからあなたの早出残業時間を算出してみましょう。

●法定内残業
法定内残業とは、会社が就業規則や雇用契約などで1日あたり8時間・1週間あたり40時間の法定労働時間よりも所定労働時間を短く定めている場合に発生します。たとえば、所定労働時間が7時間と定められている会社で労働時間が8時間となった場合、差分の1時間が法定内残業となります。

法定内残業の残業代は基礎賃金と同額であり、割り増しはありません。

●法定外残業
法定労働時間を超える労働を、法定外残業といいます。法定外残業に対する割増率は、基礎賃金の25%です。

●深夜残業
たとえば、朝5時前など早朝に早出出勤をすることもあるかもしれません。午後10時から午前5時までの時間帯に労働した場合は、深夜労働として割増率は25%となります。さらに深夜労働が法定外残業によるものだった場合は25%が加算され、割増率は合計50%になります。

適正に支払われるべき残業代は、ぜひ残業代チェッカーで計算してみてください。

4、早出分の残業代を請求するときの流れや注意点

早出出勤についての残業代が不当に支払われていない事実と金額が確定したら、これまで支払いを受けていなかった残業代の支払いを会社に対して請求します。以下では、その手順や方法などについてご説明します。

  1. (1)証拠をそろえる

    会社に早出出勤した分の残業代を請求するときは、残業代が適性に支払われていない客観的な証拠を事前に集めておく必要があります。

    実際の早出残業による労働時間を証明するためには、タイムカードはもちろん、パソコンのログイン記録やEメール、業務日誌、勤務シフト表などの証拠を集めてください。もし退職したあとに請求する場合は、証拠集めが難しいこともあるでしょう。場合によっては、労働者が自ら記録した日々の勤務時間記録などが証拠となる可能性があります。弁護士に相談するのであれば、ぜひ持参してください。

    早出出勤分の残業代が適性に支払われていないと気づいた段階で、証拠集めや勤務時間の記録は始めておくべきでしょう。

  2. (2)会社と交渉する

    証拠をもとに会社の担当者や経営陣に対して残業代の支払いを請求します。良識ある会社であれば、すぐに残業代の支払いに応じてもらえるでしょう。しかし、残業代の支払いを拒むケースや、話し合いに応じないケースがあります。

    そのような事態になったら、弁護士に依頼することをおすすめします。弁護士であれば、あなたの代理人として訴訟を視野に入れた交渉を進めることができます。

  3. (3)時効を中断する

    会社に対して労働者が未払いの残業代を請求する権利は、2年で時効を迎えます(ただし、民法改正により早ければ令和2年4月から消滅時効は5年に延長される可能性があります)。

    時効を中断するためには、まず会社に対して残業代の支払いを求める内容証明郵便を送ります。届いていないという言い逃れをさせないために、配達証明付き郵便にするとよいでしょう。内容証明を送付することで、6ヶ月間は時効を延期できうるため、その間に次の請求方法を進めていくことになります。

  4. (4)労働審判を申し立てる

    労働審判とは、労働審判官および労働審判員で構成される労働審判委員会の調停を行い、それが調わない場合は審判により、解決を試みる方法です。労働審判の結果は、会社と労働者が合意に至れば裁判上の和解や確定判決と同等に強い法的効力を持ちます。しかし、その内容に会社と労働者の両方または一方が不服を申し立てれば失効となります。

    なお、労働審判を経由せず訴訟を起こすことも可能です。

  5. (5)訴訟を起こす

    訴訟を提起された場合、会社はその事実を世間に知られてしまうリスクもありますので、多少なりとも世間体を重視する会社であれば訴訟を起こす前に労働者に対して譲歩してくる可能性があります。

    また、裁判では場合によって労働基準法第119条の規定により未払い残業代の倍額の支払いが認められることもあり、さらに未払い分に対して退職前であれば年率最大6%の遅延損害金、退職後であれば年率最大14.6%の遅延利息を請求することができます。ただし結論が出るまで年単位の時間がかかることがあります。

5、まとめ

もし会社が「早出した分には残業代はつかない」と主張し、その反論に理由がない場合は、それは明らかな違法行為です。法的観点を踏まえながら、正々堂々と残業代の支払いを主張すべきでしょう。

しかし、残業代の支払いはあなたの勤務先、つまり組織に対して行うものです。圧力などにより、本来であれば受けることができた支払いが受けられなくなることもありえます。そのような事態を避けるために、もし会社に早出残業を含む残業代の支払いを請求する場合は、できるかぎり早めに弁護士に依頼することをおすすめします。

未払い残業代など、労働問題に関する会社との交渉や裁判による解決に実績豊富な弁護士であれば、あなたの代理人として会社と交渉などを行い良い方向への決着に動いてくれることが期待できます。まずは、ベリーベスト法律事務所 京都オフィスの弁護士に、お気軽にご相談ください。あなたのために、ベストを尽くします。

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